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第5回 10/18(月)「いつか王子様が?:ドラマ「Made in Heaven」に見る現代インド結婚事情」小松久恵(追手門学院大学)
インドが映画大国だと聞いたことがありますか?インドで1年間に制作される映画の本数は2000本近く、ほぼ毎週のように新作が封切られており、これは世界一の多さだとされてきました。家族そろって楽しむことができる勧善懲悪のストーリーだけでなく、映画で使用された音楽やダンス、豪華なファッション、欧米諸国を中心とする海外ロケ地等は人々を魅了し、インド社会に非常に大きな影響を与えます。インドにおいて、映画は娯楽の中心だといえるでしょう。一方テレビドラマは、もう少し身近な存在です。言い換えるなら「庶民的」だと言っても良いかもしれません。代表的なテレビドラマは、昼間に主婦層を対象として放映される「嫁姑モノ」であり、家族間の愛憎物語がシリーズ化されて短時間の連続ドラマとして放映されています。もっともそのテレビドラマが、昨今のインターネットの発展をうけ、変化しつつあります。

今回紹介する『Made in Heaven』(2019年)には、その変化の兆しが非常によく表れています。Amazonオリジナルのこのドラマは、監督俳優ともに映画界の第一人者を起用しながら、映画では描かれることが少ない同性愛や不倫などにも踏み込み、性描写もあからさまです。1話が約50分、9話で編成されており、ウェディング・プランナーの男女二人を主人公にインドで急成長中のブライダル業界が舞台となっていますが、ドラマには絢爛豪華な式の様子だけでなく、結婚にいたるまでの新郎新婦やその家族、そしてプランナーたちの人生が描かれます。

インドにおいて結婚とは「個人」ではなく、「一族」の問題です。結婚し、男児を出産することが「良きインド女性」に課された義務であり、そして娘をそこに導くことが両親はじめ親族の義務です。ドラマでは、女性たちは王子様を待ちます。ある者は戦略を練り、自分を磨き上げ、またある者は両親の言うがままに自我を殺して。けれど王子様と結ばれるためには、さらなる難関があります。女性たち(とその親族)は多額の持参金を準備し、非処女であることを隠し、相手にふさわしい星の巡りを提示しなければなりません。また、せっかく見つかった王子様が、理想通りではない場合もあります。それに対してある者は堂々と反旗を翻しますが、ある者は家のために口と心を閉ざすことを選びます。

この講座ではまず、現代インドにおける女性をめぐる社会問題を、特に結婚事情を軸にして解説します。後半では、それらの問題がテレビドラマ『Made in Heaven』においてどのように描かれているのか、映像を見ながら確認します。そしてドラマを通して今後のインド社会のありようについて、ひいては日本社会のありようについて、一緒に考えてみましょう。

Oct 18, 2021 06:00 PM in Osaka, Sapporo, Tokyo

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Speakers

小松 久恵
准教授 @追手門学院大学国際教養学部